いのちのために食べる
ビタミン教室
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不足すると…
高橋久美子(42・仮名)さんは様々な実用出版にかかわっているフリーの編集者です。入籍はしていませんが、同居して10年の建築事務所を経営する5歳年上のパートナーはいます。二人の間にお子さんはいません。久美子さんによれば 「結局、私は子育てよりも仕事を選択したんです。それに私にとってカレが子どもみたいなものですから」
久美子さんはパートナーと同居を始めて以来、ピル(経口避妊薬)を服用しつづけています。ピルを常用しているからということではないのでしょうが、最近、生理前の10日前後の頭痛やうつ状態に悩まされています。
知って解決
対策
ビタミンB6は一般的には不足しにくいビタミンだと言われています。腸内細菌によって体内でもつくられるためです。しかし・・・。
ピルを常用している女性は潜在的なビタミンB6不足になりやすいのです。抗生物質を服用している場合の同じです。また、女性は生理前になるとエストロゲンの分泌が高まり、血中のビタミンB6濃度が著しく低下し、頭痛やだるさ、うつ状態に悩まされることになるのです。こうした場合、ビタミンB6を積極的にとるように心がけましょう。ビタミンB6は女性にとって無視することのできないビタミンなのです。また発育期のお子さんやアレルギー症の方もビタミンB6を意識的にとってみましょう。
ビタミンB6は「精神を安定させるビタミン」です。ビタミンB6は神経細胞の興奮を抑制する神経伝達物質の合成にかかわっているのです。いらいらやうつなど精神面の改善に役立っているわけです。
またタンパク質の成分であるアミノ酸の合成や分解を助ける補酵素としての役割を果していますし、筋肉の働きを調節する、血糖値を維持する、赤血球をつくる、免疫力を高めるといった働きをします。成長を促進し、毛髪や肌を健康に保ってくれるのです。水溶性のビタミンで、化学名をピリドキシンと言います。
ビタミンB6は様々な効果を持つビタミンですから、これが不足するとなると症状も多岐にわたります。皮膚の炎症が頻繁に起ったり、抜け毛に悩まされたり、口内炎やニキビ、口角炎、精神の不安定や痙攣を引き起こします。
通常の食生活を営んでいる限り、過剰症の心配はほとんどありませんが、過剰摂取すると神経系を不調にして、手足のしびれや痛み、不眠などの症状が起ります。
糖尿病の人は注意が必要です。糖尿病治療でインスリンやインスリンの分泌促進薬を使っている場合、低血糖を引き起こしてしまう危険性があるのです。

ビタミンB6を多く含んでいる食品をあげてみましょう。熱に弱いので煮込みすぎないように汁ごととって下さい。

肉類
牛レバー ビーフジャーキー 鶏ひき肉 鶏レバー

■ 魚介類 ■
まぐろ かつお 丸干いわし サンマ マサバ

■ 豆類 ■
きな粉 乾燥だいず あずき

■ 果物・野菜 ■
バナナ アボガド 赤ピーマン モロヘイヤ 小松菜 じゃがいも きゃべつ ほうれんそう

食べ物イラスト
摂取したビタミンB6が活性型のリン酸ピリドキサールに変化するに際してビタミンB2が必要となるためビタミンB2欠乏はビタミンB6欠乏を合併しやすいと言えます。ビタミンB6はビタミンB2と一緒にとると効果的と言えるでしょう。またビタミンB6とビタミンB12が協力すると動脈硬化の予防になります。