いのちのために食べる
ビタミン教室
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不足すると…
都内の中堅広告代理店に入社した栗原信恵さん(仮名・41)はグラフィックデザイナーとして充実した毎日を過ごしています。仕事柄、生活が不規則になりがちなこともあって、どうしても肌のトラブルが絶えません。肌の荒れもそうですが、栗原さんの場合、特に「大人のニキビ」に悩まされています。こう打ち明けてくれました。
「メイクもキチンと落としているし、肌のお手入れは万全を期しているつもりなのですが、もともとニキビができやすいオイリー肌なのですよね。口の周りとか顎の部分にできやすいんです」
知って解決
対策
水溶性のビタミンB2は「美容のビタミン」と言われています。化学名はリボフラビンです。ビタミンB2は体内で補酵素として働き、脂肪をはじめ炭水化物、タンパク質を効率よくエネルギーに変えるなど、物質代謝を支える働きをします。皮膚や粘膜、毛髪の健康を維持する成長に不可欠な水溶性のビタミンと言えます。
ビタミンB2は肌のトラブルを防ぎ、目・鼻・口などの粘膜を守り、ガンや老化、動脈硬化や脳卒中を予防します。ビタミンB2は毎日とることが望ましいビタミンなのです。
ところでビタミンB2の色は黄色です。ごはんに混ぜる強化米の黄色いのはビタミンB2だからですし、栄養ドリンクや栄養補助食品をとった後に尿が黄色くなるのもこのためです。またエネルギーの消費量が多いほど体内での消費量が増えるため不足がちになりやすいため、スポーツには欠かせないビタミンでもあります。
ビタミンB2が不足すると皮膚や粘膜に影響を与えることになり、肌が荒れる、肌が脂っぽくなる、頭髪のフケがひどくなるといったトラブルをもたらし、ニキビ、口内炎、口角炎、目の充血や角膜炎などの症状を引き起こします。
また多量の抗生物質や精神安定剤が投与された際にも欠乏症を引き起こすことがあります。成長期にあるお子さんや妊娠中の女性、糖尿病患者は意識的にとることをオススメしますし、ガン、動脈硬化、白内障を予防したい方々も意識してとってみて下さい。
忘れてはならないことがあります。アルコールはビタミンB2の吸収を妨害するということです。毎日のようにお酒を飲む人は食べ物だけからの摂取では、どうしても不足しがちになります。サプリメントからの摂取が必要でしょう。
過剰症の心配はないと言って良いでしょう。ただし、ごく稀にかゆみやしびれがあります。気をつけたいのは抗がん剤治療を受けている場合です。たくさんのビタミンB2をとると抗がん剤の効果が弱まるということがあるようです。

ビタミンB2を含む主な食品です。

肉類
豚レバー 牛レバー 鶏レバー

■ 魚介類 ■
うなぎ ズワイガニ ぶり マイワシ まさば ほたてがい

■ タマゴ・乳類 ■
うずら卵 卵 カマンベールチーズ 牛乳

■ その他 ■
干ししいたけ アーモンド 納豆 まいたけ

食べ物イラスト
ビタミンB2は過熱には強いのですが(損失は約20%)、水や煮汁に流れ出てしまいます。上手に摂取するポイントは二つ。一つは食材を洗い過ぎないこと。もう一つは調理した煮汁ごと利用するようにすることです。
魚は皮ごと食べるようにすることとアルカリに弱いので重曹との併用は避けるということも覚えておいて下さい。
またビタミンB2は光に弱いので牛乳を飲むのであればビンではなく、パック入りのものが良いでしょう