いのちのために食べる
ビタミン教室
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不足すると…
福井沙織さん(31)はキャリアアップのための転職情報を扱うネット企業で営業の第一線に立って仕事をしています。高校時代はテニス部に所属し、インター杯に出場したこともあって、今でも体力には自信があります。明るい性格がお得意先の企業でも評判です。そんな福井さんでも実はストレスに悩まされているそうです。
「毎月の目標が達成できなかったりするとストレスを感じますし、お得意先とのコミュニケーションに気を使う仕事ですから、家に帰るとどっと疲れが出てしまいますね」
知って解決
対策
ビタミンB5、今ではパントテン酸という呼称も定着していますが、「ストレスに強くなる」ビタミンに他なりません。このビタミンは副腎皮質ホルモンの合成に関与していますが、副腎皮質ホルモンには抗ストレス作用があるのです。 人体がストレスを感じると、副腎が副腎皮質ホルモンをつくりだすということは、体内の血糖値を上昇させてストレスに対応するエネルギーをつくりだすということなのです。
ですから、ビタミンB5が欠乏するとストレスに弱くなり、疲れやすくなりますし、不眠症を引き起こすこともあります。また低血糖にもオススメのビタミンと言えるでしょう。

ビタミンB5(パントテン酸)はビタミンB2やビタミンB3(ナイアシン・ニコチン酸)とともに機能して、糖や脂肪酸などカラダの構成成分の合成と分解を促進しますから自律神経を正常に保ったり、皮膚や毛髪をつやつやにするビタミンでもあります。
皮膚や毛髪につやがなくなっている場合や、自律神経にかかわることから、怒りっぽくなったり、胃が弱くなったり、手足のしびれといった症状もビタミンB5(パントテン酸)が不足することで引き起こされます。
またビタミンB5はビタミンB6や葉酸と同じように免疫力強化に働きますから、風邪などの感染症にかかりにくくします。免疫力を高めるために必要なビタミンの一つなのです。そうそう更に重要なことがあります。ビタミンB5には血液や細胞内の余分なコレステロールを回収して善玉コレステロールを増加させる効果があるのです。コレステロール値を下げたい人にもオススメのビタミンと言うことができるわけです。
過剰症の心配はありません。そもそもパントテン酸という名前は「どこにでもある」というギリシア語に由来しています。逆にアルコールやカフェインを多く摂取する人はビタミンB5の消耗が激しくなりますから、多めの摂取を心がけたいものです。

ビタミンB5が豊富な食べ物を紹介しましょう。

肉類
鶏レバー 豚レバー 牛レバー 鶏ささみ 鶏胸肉

■ 魚介類 ■
たらこ 子持ちがれい ししゃも ニジマス するめ

■ タマゴ・乳類 ■
うずら卵 卵 カマンベールチーズ 牛乳

■ きのこ・野菜など ■
干ししいたけ 納豆 落花生 ほんしめじ モロヘイヤ アボガド

食べ物イラスト
水溶性のビタミンですから煮物にするときは煮汁と一緒にとるようにしましょう。ビタミンCやビタミンEと一緒にとると抗ストレスの効果がアップしますし、免疫力を高めるためには葉酸やビタミンB6と一緒にとることを心がけましょう。
ビタミンB5は「塗るビタミン」としても注目を集めています。UV対策には欠かせないUV化粧品やサンスクリーン剤には紫外線吸収剤、紫外線遮断剤が含まれていますが、パントテン酸誘導体のパンテノールやビタミンEとの併用で日焼け防止効果が高まることがわかったのです。